コラム・レポート
前原代議士の反乱でどうなる秋の民主党代表選?(92)
【窓から見えるGINZA】「内閣問責決議案」の参議院での可決とその後の国会空転という、前代未聞の展開を見せた通常国会も会期を終え、いま、あの大騒ぎは何だったのだろうかと思えるほど、政治的平穏が続く。
今話題となっているのは、間近に迫った洞爺湖サミット、岩手・宮城地震、そして北朝鮮に対する「テロ支援国家」指定解除問題というところか。国会が開かれていれば、与野党議論を尽くすべき課題だろうが、何せ国会は終わってしまったし、仮にやっていたとしても民主党は審議拒否をしている。与党ベースで淡々と対応が決められるのだろう。
与党の関心は、サミット後に予定されているという内閣改造に向かっているようだ。他方、民主党は、この秋の党代表選挙が最大の関心事か。というのも、今国会の党の対応に、異論を公にする民主党議員が出てきたからだ。
元代表の前原誠司(まえばら・せいじ)衆議院議員である。前原さんは最近複数の媒体で、このねじれ国会の下での政策決定に、民主党として相応の責任があり、与党・政府と対立しているばかりでは、その責任を果たせないと、今の小沢一郎(おざわ・いちろう)代表の対決路線を批判している。秋の代表選挙では、このような路線を掲げて、現小沢代表の対立候補として立候補することも、示唆しているという。
客観的に見れば、現状では小沢代表の再任が、当然のことと受け止められている。しかし、政治の世界では何が起きるかわからない。いま一部でくすぶっている、小沢代表の政治資金を巡る問題が爆発するかもしれない。
前原議員が党内で一定の支持を集めれば、就任の経緯から、党内の一致団結の支持を期待する小沢さんが、代表職を自ら返上するかも知れない。そして何より、代表が変わり、路線が変更になれば、下ろしどころに困っているこぶしに思える「内閣問責決議」を、うやむやにしてしまうことができるかもしれない。
本当に、今の状態で秋の臨時国会を迎えたとき、わが国の立法府はどうなってしまうのか心配だ。その意味で、国会正常化のトゲとなっているこの決議をどうこなすのか、民主党内の動きに、当分目が離せないと思っている(敬称略、著者の意見は、銀座新聞ニュースを代表するものではありません。元国土交通省局長の星野茂夫さんが日常の中で思っていることを不定期に書きます)。

